Synthesizer V Studio 2 Pro では、以前のバージョンから多くの機能が追加され、一部の仕様は変更になりました。
バージョン2ではユーザーアカウントを使用した新しいライセンス管理システムを導入しました。
これにより、新しいPCで使用する際に歌声データベースをひとつずつアクティベートする必要がなくなり、複数の歌声データベースをまとめてダウンロードすることもできるようになりました。
一度アカウントに製品を登録すれば、エディタ内でログインするだけで Synthesizer V Studio 2 Pro に関する全ての所持製品が認証されます。
詳しくは「アカウントの作成と製品登録」、「エディタのインストールと認証」をご覧ください。
アルゴリズムの最適化とマルチスレッド処理の効率化により、レンダリングスピードが従来よりも 300% 向上しました。これは特殊なハードウェアを必要とせず、オフライン環境で動作します。
バージョン1ではノートやパラメータ制御点をトラック上に直接配置し、選択したノートと制御点を任意でグループ化することができました。
バージョン2では、まずトラック上にノートグループを配置し、その中にノートを入力するワークフローに変更されました。
これにより、プロジェクトが整理しやすくなるほか、スタンドアロン版とプラグイン版の動作が共通化されました。

バージョン2でノートグループの仕様は以下のように変更されました。
その他の仕様や使い方は「ノートグループ」をご覧ください。
ノートグループを使用すると、トラック全体をいくつかのブロックに分け、それぞれに異なるボーカルスタイルを設定できます。
これにより、パラメータパネルで細かい操作を行わずとも、1曲のなかで簡単にボーカルスタイルを切り替えることができます。
バージョン2では以前よりもボーカルスタイルの効果が強まりました。さらに、声色だけでなく発音のニュアンスやピッチカーブにも影響するようになりました。
ピッチ・音素タイミング・声色は個別に操作できるため、複数のスタイルを組み合わせてさらに表現力豊かなボーカルを作成することができます。
これにより、テンションやブレス等の基本パラメータよりもボーカルスタイルを使用したほうが、自然で理想的なサウンドを得られる傾向があります。

バージョン2では AI リテイク機能がノートパネルに統合されました。
以前はピッチと声色のみがリテイクできましたが、バージョン2では [ピッチ] [タイミング] [声色] [すべて] の4つのボタンが使用できるようになり、特に「すべて」をリテイクすることでバージョン1よりも大きな変化が期待できます。
また、デフォルトのテイクでは安定した音声が生成される傾向があるため、数回リテイクすることでダイナミックで自然なテイクが生成される可能性が高まります。
バージョン1での [表現の強弱] [RLHFによる補正] は再設計され、[表現コントロール] 機能によってピッチや発音のニュアンスを指定できるようになりました。
表現コントロールは AI リテイクを使用していないときでもノートに適用できます。

AI リテイクと表現コントロールの詳細は「ノートパネル」をご覧ください。
バージョン2ではピッチの編集方法が一新され、スマートピッチコントロールとノートパネルの表現コントロールを使用して、ピッチカーブを簡単かつ緻密に編集できるようになりました。
その他、AI リテイクやボーカルスタイルなどの諸要素がピッチカーブに影響します。
詳しくは「ピッチの編集」をご覧ください。
スマートピッチコントロールは、AI によるピッチカーブ生成とユーザーの入力が共存できる画期的なシステムです。ピアノロール上に制御点や短いカーブを描画すると、それらを反映したピッチカーブがリアルタイムで生成されます。
これにより、少ない操作でリアリティの高いピッチカーブを再現できるだけでなく、詳細なカーブを描画することも可能になりました。

スマートピッチコントロールの使い方は「ピアノロール」をご覧ください。
バージョン2ではマニュアルモードが廃止されましたが、代わりに以下のような機能が使用できます。
マニュアルモードではビブラートを数値によって指定していたのに対し、バージョン2ではスマートピッチ編集ツールによってビブラートの深さと周波数を直感的に編集できます。
実作業の中では、ピッチカーブを維持したまま別の歌声データベースに切り替えたい場合など、ピッチカーブを再生成したくない場面も発生します。
メニューバーの [修正] > [選択したノートのピッチカーブを制御点に変換] を実行することで、生成されたピッチカーブに沿ってスマートピッチコントロールの制御点が作成され、ピッチの形状を維持することができます。
| 実行前 | 実行後 |
|---|---|
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マニュアルモードのもうひとつの需要として、AIによるピッチ生成アルゴリズムを使用せず手動でのパラメータ編集やフリーハンドでのピッチ描画を使用することで、機械的なサウンドやパーソナライズされたピッチスタイルを作成したいというケースがありました。
バージョン2では常にピッチカーブが自動的に生成されますが、以前のマニュアルモードに近い動作をする「ストレート」モードも搭載されています。
適用したいノートを選択し、[表現コントロール] でポインターを左下の「ストレート」に移動します。
このモードではピッチカーブが平坦化され、ノートの境目付近に小さなゆらぎのみが発生します。
| デフォルト | ストレート |
|---|---|
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また、「ストレート」モードでピッチ制御点を使用すると、バージョン1のマニュアルモードに近い挙動でピッチが生成されます。制御点に沿って、安定したビブラートや規則的なピッチカーブが生成されます。

表現コントロールはノートごとに設定できるため、ワンフレーズのなかで「ストレート」モードでの正確なコントロールと、他のモードでのより自然なダイナミクスを併用することもできます。

なお、「ストレート」モードはバージョン2の歌声データベースでのみ使用できます。
バージョン1のボイスがバージョン2エディタで使用できる互換版歌声データベースでは、代わりに比較的平坦なピッチカーブが生成されやすい「スタティック」モードが搭載されています。
表現コントロールの詳細は「ノートパネル」をご覧ください。
バージョン1では、音素の長さを調整するにはノートプロパティパネルのスライダーで相対的な倍率を指定するしかありませんでした。
バージョン2の新機能である「音素タイミングパネル」では、音素のタイミングと発音する強さを直感的に操作できます。
また、一部の子音では破裂音の開始タイミングや強さをより詳細に編集できます。

バージョン1において一部のユーザーの間では、ノートを分割し1つの音素だけを入力することで、音素のタイミングを正確に指定する方法が取られることもありました。
しかし、新しいモデルでは以前よりも音楽的な文脈を考慮した音素タイミングが生成されるようになりました。よって、ノートを分割し音素の長さを固定化するような調整方法は、今後推奨されなくなります。
| 非推奨 | 推奨 |
|---|---|
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「マウスオープニング」は新しい基本パラメータの1つで、母音の口の開き具合を緻密にコントロールできます。
言葉を強調したり、フレーズの終わりを弱めたりすることで、より感情的なボーカルを作り上げることができます。

新たに韓国語の歌声データベースが使用できるようになります。また、今後発売されるすべての Synthesizer V Studio 2 専用歌声データベースで韓国語の多言語歌唱機能が使用できます。

バージョン1で作成したプロジェクトをバージョン2で開く場合や、バージョン1の歌声データベースを使用したトラックをバージョン2のボイスに切り替える場合は、以下の点にご注意ください。
歌声データベースのバージョン1とバージョン2では、同じテイク番号であっても異なる結果が生成されます。そのため、以前のテイクがバージョン2でも同様に良く聞こえるとは限りません。
このような場合、一度テイクをリセットすることをお勧めします。
バージョン2では以前よりもボーカルスタイルの効果が強まりました。
そのため、バージョン1で指定したボーカルスタイルがバージョン2では効きすぎてしまう可能性があります。
また、声色を調整するために [テンション] や [ブレス] 等のパラメータを使用しているプロジェクトでは、ボーカルスタイルとこれらのパラメータの使用具合のバランスを変更したり、場合によってはパラメータをオフにすることで、より良いサウンドが得られる可能性があります。
パラメータパネルで使用できる [ピッチベンド] はバージョン1で広く使用されていましたが、バージョン2ではピッチに関する仕様が一新されたため、これをバージョン2にインポートすると意図しないピッチカーブが生成される場合があります。

バージョン1で作成したプロジェクトをバージョン2にインポートすると、各種パラメータをバージョン2用に最適化するための変換ダイアログが表示されます。
エディタ本体の無料版である Basic 版、歌声データベースの無料版である Lite 版の配布は終了しました。
代わりに、エディタ本体を14日間、歌声データベースを7日間トライアルできるようになりました。
(一部のサードパーティ製歌声データベースはトライアルに対応していません)
トライアルを開始するには、まず Dreamtonics アカウントを作成し、各製品のトライアルボタンをクリックします。